工事受注でミスしやすい落とし穴をおさらい

工事受注のおさらいにお役立ていただける建設情報サイト

受注業務とリスク管理

工事の受発注業務の中でも、特に工事の受注におけるミスの原因として最も懸念されるものが、設計図の設計ミスと設計ミスに気付かないままの施工であり、設計ミスのある計図通りに工事を行えば施工完了後の建築物の強度や構造、形状が設計図通りになるため、設計図にミスがあれば、建築物や費用に欠陥が生じることは必然ですし、設計ミスに気付かないまま施工してしまっても、同様に欠陥のある建築物になることは避けようがありません。

建築物の設計は建築士の資格を持つ一級建築士か二級建築士にしかできないため、設計図を作成するのは当然ながら二級以上の建築士であり、設計のデジタル化は可能でも設計の自動化を行う事は出来ず、設計図の作成のためには二級以上の建築士が必要となるわけですが、設計に際し行われる計算は多岐に渡るため非常に難易度が高い上、状況に応じ一部に再設計を求められることも珍しくないことから、ただでさえ複雑かつ面倒極まりない計算を繰り返さなければならないので、そもそもミスが誘発されやすいのです。

加えて、設計監理業者と見積依頼業者が違う業者の場合、意思疎通を図るのに失敗しかねない一方、設計監理業者と見積依頼業者が同じ業者であっても、工事管理が杜撰になりかねないなど、建築業は様々な面でミスが誘発しかねない側面を抱えていますが、いずれも人的ミスに帰結するため、設計監理業者と見積依頼業者が相互に設計図と工事現場をチェックすること以上の対策は望めないでしょう。